ディープインパクト自体は’05年の菊花賞の勝馬である。産駒としては万能型で、母方に左右される傾向があるためディープインパクト産駒というだけで菊花賞の適性があるかどうかと問われると判断基準はいささかどうかと思う。しかし、ディープインパクト産駒は京都重賞における特注血統とも言われる産駒である。ディープインパクト産駒の京都(芝)での成績を見ればそれは明らかである。
◆ディープインパクト産駒の京都(芝)での成績
1着192
2着152
3着120
総数1141/連対率30.1%
(集計期間:2010. 6.20 ? 2015. 5. 3)
連対率が3割という驚異の数字を叩き出している。このように、京都における成績は非常に優秀である。では、京都・芝3000mで行われる菊花賞ではディープインパクト産駒は活躍するのだろうか?
過去10年の1?3着馬の血統
年 | 1?3着 | 父 | 母父 |
---|---|---|---|
2005 | 1-ディープインパクト | サンデーサイレンス | Alzao |
2-アドマイヤジャパン | サンデーサイレンス | Caerleon | |
3-ローゼンクロイツ | サンデーサイレンス | ShirleyHeights | |
2006 | 1-ソングオブウインド | エルコンドルパサー | サンデーサイレンス |
2-ドリームパスポート | フジキセキ | トニービン | |
3-アドマイヤメイン | サンデーサイレンス | ヘクタープロテクター | |
2007 | 1-アサクサキングス | ホワイトマズル | サンデーサイレンス |
2-アルナスライン | アドマイヤベガ | ElGranSenor | |
3-ロックドゥカンブ | RedRansom | FairyKing | |
2008 | 1-オウケンブルースリ | ジャングルポケット | SilverDeputy |
2-フローテーション | スペシャルウィーク | リアルシャダイ | |
3-ナムラクレセント | ヤマニンセラフィム | サクラショウリ | |
2009 | 1-スリーロールス | ダンスインザダーク | ブライアンズタイム |
2-フォゲッタブル | ダンスインザダーク | トニービン | |
3-セイウンワンダー | グラスワンダー | サンデーサイレンス | |
2010 | 1-ビッグウィーク | Nashwan | サンデーサイレンス |
2-ローズキングダム | キングカメハメハ | サンデーサイレンス | |
3-ビートブラック | ミスキャスト | ブライアンズタイム | |
2011 | 1-オルフェーヴル | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2-ウインバリアシオン | ハーツクライ | StormBird | |
3-トーセンラー | ディープインパクト | Lycius | |
2012 | 1-ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2-スカイディグニティ | ブライアンズタイム | ノーザンテースト | |
3-ユウキソルジャー | トーセンダンス | オースミタイクーン | |
2013 | 1-エピファネイア | シンボリクリスエス | スペシャルウィーク |
2-サトノノブレス | ディープインパクト | トニービン | |
3-バンデ | Authorized | Priolo | |
2014 | 1-トーホウジャッカル | スペシャルウィーク | Unbridled’sSong |
2-サウンズオブアース | ネオユニヴァース | DixielandBand | |
3-ゴールドアクター | スクリーンヒーロー | キョウワアリシバ |
絶対的な信頼は置けない
ディープインパクト産駒の初年度産駒がデビューしたのは’10年で、翌年の’11年の菊花賞でさっそくトーセンラーが3着に健闘。その後は’13年にサトノノブレスが2着に入着している。しかし、菊花賞で破れてきたディープインパクト産駒の数も少なくはない。これまで産駒から勝馬が出ていないこともあって信頼度としては高いというわけではない。’12年の菊花賞には7頭ものディープインパクト産駒が出走するも、全頭着外に沈んでいった。翌年の’13年は4頭のディープインパクト産駒が出走し、サトノノブレスがなんとか2着に健闘した。昨年’14年は3頭が出走し、ここでも全頭着外に沈んでいる。
2015年のディープインパクト産駒は?
今年の菊花賞に出走するディープインパクト産駒は4頭。
リアルスティール
サトノラーゼン
アルバートドック
ティルナノーグ
いまだ京都で出走していないリアルスティールだが3000mをこなせるかどうか?人気上位が予想される馬だが距離の不安がある。京都では2戦2勝のサトノラーゼンも注目である。アルバートドックも京都では4戦して全て馬券圏内に入っている。前走神戸新聞杯では11着と大敗したティルナノーグは巻き返し成るか?
得意の京都ではあるが各馬距離の不安は抱かえており、重し印は打ちにくいだろう。短距離ならまだしも、長距離の菊花賞においては「ディープインパクト産駒だけで買い」というわけにはいかないようだ。母系との兼ね合いを考えて取捨選択を行う必要がありそうだ。
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